ソ連が作ったトカレフがヤクザに大人気だった理由とその特徴を紹介!

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ミリタリーブログ「WHITE ORDER」へようこそ。

いきなりだが、ヤクザの拳銃って言ったらどの銃を思い浮かべる?

リボルバーあたりだろうか?

最近はヤクザ映画も流行ってないからピンとこないかもしれないが、少し前はトカレフって拳銃を皆が思い浮かべたもんだ。ソ連が生み出した安くて簡単に作れるトカレフは世界中の不法組織に大人気だったんだ。

今回はソ連が生み出したとにかく安くて簡単に作れるトカレフをご紹介!!

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トカレフの概要

我らがhickok45爺さんのレビュー動画

これを見れば英語分からなくてもだいたい分かる

動作映像

分解及び組み立て映像

この拳銃を簡単に説明すると、1930年にソ連で製作された自動拳銃だ。

帝政ロシア時代から長い間使われてきたナガンM1895 リボルバーを交換するために開発されたもので、ソ連軍の制式拳銃だったTT-30とその改良型TT-33というモデルがよく知られている。(下の項目に書くが、派生型がめっちゃある)

だからトカレフって言わないでTT-33って名前が先行する場合もあるな。だけどまあ、トカレフって覚えておけば大丈夫だろう。

トカレフの重さや口径等のステータス

ТульскийТокарева 
トゥーラ-トカレフ
種類自動拳銃
ソ連
開発者フョードルトカレフ
開発年度1930年
生産FÉG
FBラドム
Zastava arms
生産年度1930年〜1952年
生産された銃の推定本数1700000錠
使用年度1930年〜現在
派生型TT-30 
TT-33 
TTC 
M48 
M57 
M70 
R-3 
51式自動拳銃
54式自動拳銃
66式自動拳銃
K-14
全体の設計の細かい数値
口径7.62mm(9mm弾を使える派生型もある)
弾薬7.62×25mmトカレフ
給弾8発建てボックス弾倉
動作ショートリコイル、シングルアクション
重量854g
銃の全長194mm
銃身の長さ116mm
弾速450m / s
有効射程50m

トカレフはFN M1903にそっくり

トカレフって銃、実はFN M1903自動拳銃と非常に似ている、めっちゃ似ているんだ!もうな、そっくりなんだよ!

左がFN M1903で、右がトカレフだ。

だが技術的には、コルトM1911のショートリコイル方式を採用したのでそちらに近いな。

ただし、クローンではない。構造的にかなり独創性があるんだ。それに、「とにかく銃弾の発射が可能で、大量生産が可能な拳銃」というコンセプトで作られた拳銃で、単純明快ながら信頼性が高い。

ソ連では1954年にマカロフPMという新モデルが開発された事によりソ連軍制式拳銃の座を渡したが、その優れた生産性から、中国の51式、54式をはじめ、世界各地で数多くのクローンが生産され、おかげで、20世紀後半には、AK-47小銃と加えて反乱やテロの必須アイテムとなった。(言い方)

トカレフには安全装置がない

この銃の最も有名な特徴であり問題の一つは、手動で操作する安全装置がないということだ。

最小限の安全装置さえも取り除いて設計を極めて単純化したのは、ロシアが厳しい冬の環境だからだと言われている。指がかじかんでしまって、切迫した状況で上手く操作できないからだ、と。

だがしかし、推測するに最大の理由は、やはり生産単価の節約だろうな。

だが、トカレフも長い歴史の中で様々な派生作品を生み出しており、安全装置が搭載されたモデルもあることはなかなか知られていない。

現在でも活躍するトカレフ

最近では、生産されてから時間が経って銃自体が老朽化していること、性能もますます他の近代的な拳銃に比べて劣るせいもあって、ソ連の崩壊後の紛争地域では徐々に姿が消えているが、内部構造的にはかなり単純なうえ安く大量生産が可能なため、まだよく使用される。(だから、金や技術のない非合法組織なんかに人気な訳だ)

ポーランド、ハンガリー、ユーゴスラビア、ルーマニア、エジプトなどではトカレフを独自の形で改良して使用し、中国とセルビア、ベトナムなどでは現在も生産されているらしい。

特に、北朝鮮では派生型の66式拳銃に独自の改造を加えて制式採用してから50年以上現役を貫いている。しかしながら、朝鮮人民軍の環境があまりにも劣悪なため、紛失したり、盗まれたり、闇市場に売り出される場合も多いという。(笑)

中国では1951年から現在まで、様々な種類のコピー版を生産しており、基本的な点は、ソ連製と同じである。中国製トカレフは軍用に輸出されるのはもちろん、(代表的に、ベトナムや、カンボジア)西側にも民需用に輸出されており、(米国は除く)、通常は安全装置がついているが、安全装置がないバージョンも相当数存在する。西欧市場に合うよう9mmパラベラム弾を使用した213式拳銃(Tokarev Model 213)もある。

香港、中国も組織暴力団が不法に使用するため、中華マフィア映画には必ず出てくる銃でもある。

日本のヤクザに愛されていたトカレフ

日本にはトカレフの中国製コピー版である54式拳銃が大量流入したんだ。

今では「ヤクザの制式拳銃」として悪名を馳せていたこともあった。今ではどうか知らないが、様々な映画でよく出てくるな。

日本国内では、徐々にトカレフのコピーの代わりにマカロフのコピーが徐々に数を増やしていったが、それでも多くの量が出回ったために民間人の違法銃器所持で押収される銃の相当数がトカレフである。

創作物でのトカレフ

性能が多少落ちる量産型拳銃の代名詞であるだけに、アクション物のアニメなんかでは主にモブの所持する銃として出てくる場合が多い。

  • 名探偵コナン
  • タンタンの冒険 -出てくるほとんどの拳銃がトカレフだ。警察や犯罪者や、さらに主人公とアドク船長も、敵の武器を奪取して使用する。
  • ブラックラグーン
  • デスノート -バスを奪取した出てきた銀行強盗が持ってきた。
  • 龍が如くシリーズ -登場するヤクザの必需品だ…これ以上の説明は必要ないだろう。
  • Fate / Zeroも登場する。少年時代の衛宮切嗣が父親を殺した拳銃がこれだ。画像の血に濡れた手が子供の頃衛宮切嗣の手だ。銃の全体的な機能を見て確実である。
  • インディ・ジョーンズ4の後半でイリーナスファルコがジョーンズ一行にトカレフを向ける場面が出てくる。やはり、撮影に中国製Type54を使用した。
  • ソードアートオンラインIIから登場するデスガンもトカレフを使用する。特典映像ソードアートオフラインによると、その中でも中国の第54式と設定されているようだ。
  • キングスマン:シークレットエージェントでキングスマン要員が改造されたトカレフを使用する。
  • ドールズフロントライン(少女電線)で星3のハンドガンとして登場する
  • バトルフィールドバッドカンパニー2で副武装として登場。
  • 少女終末旅行では、2話でTu-95の内部で登場する。

トカレフは旧式のヤクザ拳銃だけどポンコツって訳じゃない

さて、最後になるがここでまとめておこう。

トカレフの最大のイメージと言えばヤクザと安全装置が付いていないことだろう。それは間違いないな。

だがしかし、それは一部のモデルであって全てのトカレフに安全装置が付いていない訳ではないことを知っておいてくれよ。

それと、最近のヤクザは高級志向で欧米の高級な拳銃を使うことが多いようだ。そこもチェックしておくように。

あとあと、いくら安く作れるって言っても使いものにならなかったらここまで広まるはずもないから旧式って言ってもそれなりに使える拳銃ってことも覚えておけよ!

最後まで読んでくれてありがとうな。少し手短になってしまったがここらへんで終わろうと思う。読んでくれてありがとうな。

他にもハンドガンの記事沢山あるから気になるものがあったら、是非読んでくれ!