中世の大剣の一つ、ツヴァイヘンダーとはどんな武器?

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中世、古代の装備や兵器の解説
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ツヴァイヘンダーとは。概要

ツヴァイヘンダーとは、ルネッサンス時代に成立した言葉で、16世紀頃に主に使用されたドイツ製のトゥーハンデッドソード(その中でも大きい方)の事をいうんだ。

中世で使用された各国の様々なトゥハンドデッドソードと同様に両手でのみ使用可能な大きな両手剣だ。語感のために、ドイツや刀剣類についてよく知らない人は、中国語と勘違いする場合も意外にある。

BidenhänderやBihänder、Dopplehanderとも呼ばれており、完全にtwo-hander、両手で使うという意味、つまり両手剣という意味だ。

全体の長さは140〜180cm前後で重量は2〜3.6kg程度、両手でのみ使用可能なルネッサンス時代の典型的なトゥルートゥーハンドに近い形状をしているな。

刃も長く持ち手も長くクロスガードも長いものが一般的でトゥーハンデッドソードで説明しているほとんどの要素がこのと一致すヘンダーと一致する。ツヴァイヘンドと共通するその他の事項については、この記事を読んでくれ。

上の写真は、ドイツではなく、オランダでフリースラントの反乱の指導者であったグルートピエールが使用したというものだ。長さは213cm、重さは6.6.kgに達する剣だという。グルートピエールはまるでロングソードを扱うように自在に使用し、一撃で大勢を殺したこともあるという。この人は超人といっても過言ではないよな。実際ピエールは、複数の戦いで多くの戦功を立てたしな。

ツヴァイヘンダーの成立

ツヴァイヘンダーは14世紀に登場したものの、主に使用されたのは16世紀のことだから、中世の剣と大雑把にくくるのではなくルネサンス時代の刀剣と見ることが適切だろう。

マクシミリアン1世(1459年3月22日 – 1519年1月12日)の治世の間に、ドイツ傭兵団ランツクネヒトの象徴のように使用された。スイスの傭兵団の方はハルバードの方が有名でランツクネヒトはトゥハンドソード、スイス傭兵団はハルバードに象徴されるが、かといってスイスの傭兵団がトゥーハンドソードよりハルバードを多用したと言えるわけではないぞ。

16世紀、ドイツの剣術ギルドであるマルクス兄弟団(Marxbruder)のギルドマスターは「ソードマスター(Meister des langen Schwertes)」という称号の使用権を神聖ローマ帝国皇帝フリードリヒ3世によって認定された。

このギルドで剣術を学んで実力を証明した人だけがギルドと神聖ローマ帝国皇帝が認める「剣の達人」、すなわちソードマスターの称号を使用することができた。マルクス兄弟団はレイピア、槍術、棒術などの様々な武器術に加え、ツヴァイヘンダーを扱う大剣術も教えたマルクス兄弟団の大剣術を学んで実力を認められて「ソードマスター」という称号を授与されたランツクネヒトの兵士は一般兵に比べて倍の給料を受けとったんだ。