西部劇の主役!アメリカ最古の州法執行機関「テキサスレンジャー」とは

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よう、同士よ。
PMN(民間軍事ネットワーク)WHITE ORDERへようこそ

以前M1911の歴史について解説したが、その話の中に出てきたテキサスレンジャーについて、今回は解説していこうと思う。

ざっくり説明すると、アメリカ合衆国テキサス州公安局の法執行機関なんだが……
こいつら、他の組織とは生まれも育ちも一味違うぞ……!

ちなみに、テキサスのプロ野球チーム「テキサスレンジャーズ」はこの州法執行機関が由来なんだぜ
ややこしいけど、変な勘違いすんなよ!

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テキサスレンジャーの原点

テキサスレンジャーズのバッジ

テキサスレンジャーの歴史を語るとするなら、200年前に遡らなくてはならないだろう。

時は1821年、アメリカからスティーブン・オースティンという人物がメキシコ領テキサスに入植の認可を得て、300家族が移民した。

この人物はアメリカの実業家だったんだが、1819年の世界恐慌の影響で貧しくなった人々を集めて、テキサスへの入植を進めたんだ。

時が経ち、入植地が拡大するに伴って、アメリカ大陸の先住民族(ネイティブアメリカン)達の襲撃が頻発するようになった。まあ、西部劇等でよく見られる話だな。

当然、オースティン達入植者はメキシコ政府に保護を求めた。しかし、自分達の国民ではない入植者達をメキシコ政府は本気で助けようとはしなかったんだ。

メキシコ政府をあてにするのを諦めたオースティンはネイティブアメリカンに対抗するための自警団を作る事を決意した。

1823年、オースティンは10人の志願者と共に騎馬による警邏隊を結成した。その志願者のほとんどがネイティブアメリカンに愛する家族を殺された男達だったんだ。テキサスレンジャーズの治安を守る事への強い誇りはここに由来するのかもしれないな。

それから10年近く経つと入植する人々もどんどん増え、開拓した土地もどんどん大きくなる。それに伴い自警団も大きくなり、ネイティブアメリカン達に怯える心配はほとんどなくなっていった。

しかし、今度は新たな問題が浮き彫りになってしまったんだ。

それは、メキシコ政府との不和だ。メキシコ政府はアメリカ人がテキサスを乗っ取ろうとしていると確信していた。そのため、次第に入植者達に強く当たるようになり、入植者達の代表的存在であるオースティンを不法に捕まえたりもした。
そんなつもりは全くなかったオースティン達も次第に反乱の気運が高まってしまったんだ。

そうして、1835年にテキサス革命(テキサス独立運動)が勃発すると、暫定政府は3個中隊からなるレンジャー部隊を設置した。

このレンジャーというのは軍の指揮下で国境警備にあたる騎兵部隊だったが、テキサス共和国成立した後、更にはテキサスがアメリカに併合した後も存続し、次第にテキサス州内全域の一般警察活動も担うするようになっていったんだ。

これが、テキサスレンジャーの始まりとされている。

テキサスレンジャーの装備

テキサスレンジャーは初めてコルト社の連射可能なリボルバーを使った部隊としても有名だ。

彼らは一人で複数の敵と対峙することも多く、リボルバーを二丁構えて戦う事も少なくなかった。二丁拳銃で戦うのは映画の中だけじゃなかったってことだな。まあ、俺はやらねえけど。

テキサスレンジャーは1838年にやっと国の機関として認められたが、それまではただのボランティアのような存在で、他の市民からの支援で活動を行っていた。

当然制服等はなく、武器も自分達で用意をしていたんだ。それは現代でも変わっていない。

まあそう聞くと、昔は貧相な格好で戦ってたんじゃないかって思うだろ?
実は全然違うんだよな。むしろ、西武のファッションリーダーとして君臨してたんだ。
ブーツにベスト、ステットソン帽かソンブレロを被り、腰にはコルトのリボルバーという典型的なカウボーイスタイルは、実はテキサスレンジャーのメンバーが確立したものだったんだ。

コルトの連射銃で戦果を上げたテキサスレンジャーのおかげで、コルト社の名前は全米に広まったんだ。

テキサスレンジャーの名声

テキサスレンジャーはずっと仲間を守るためのボランティアのような集団であったから、テキサス市民からの信頼は絶大なものであった。もちろん、現代でもな。

それに加え、テキサスレンジャーはとてつもない追跡能力を有していた。テキサスから逃亡した犯罪者をアメリカ全土まで追いかけた。
だから、テキサスという州の法執行機関に過ぎないテキサスレンジャーの名声がアメリカ全土に広まったんだ。

テキサスレンジャーすげえぞ!

テキサスレンジャーの行きすぎた誇り

何度も言っている通り、テキサスレンジャーは元々テキサス入植者達の自警団であり、国家に頼らずに治安を守ってきたという誇りが彼らにはあった。

さらに治安どころか、自治に関してもメキシコとの戦争の末に勝ち取り、一時は独立国家の樹立さえもしたんだ。だから、テキサスに住む人々全体が自分達に誇りを持っているし、伝統を重んじている。

でもな、そうした誇りは結束力を産む反面、人々をかなり保守的な思考へと陥らせることとなる。

そして保守的な思考は差別的な偏見を生み、テキサスレンジャーを過激な行動へと掻き立てたんだ。

例えば、「家畜を盗まれた」というのを理由にメキシコまで集団で越境し、無関係なメキシコ人を多数殺害したりした。他にはメキシコ人やインディアンの犯罪者をろくに裁判にもかけずに処刑したりもしたんだ。

そこにはもちろん、インディアンを人間として扱わなかったり、「メキシコ人は自分達よりも遥かに劣っている」といった偏見があったことは疑いようがない。

お前達にはそういう偏見を持たないで欲しいと願うばかりだ。

現在のテキサスレンジャー

現在、テキサス・レンジャーは人員222名(レンジャー162名と一般職員60名)で構成されている。

歴史と伝統に基づく誇りを大切にし、現在でも新任のレンジャーはブーツ、白のカウボーイハット、ピストルベルトを前任者より引継ぐ。発足当時より、僅かな日当以外、馬や銃などの装備類はすべて自分で調達しなければなかったことから、現在でも制服はない。日常業務時には胸にバッジを付け、ブーツを着用することになっている。一般に武装は .45口径のM1911A1または .357口径リボルバーであるが、未だに旧型のコルトリボルバーを携行するレンジャーもいる。

まあ、古い物に愛着が沸くのはどこでも同じだよな。だが、古い価値観で頑固な警官ってのは、世話になりたくねえな

テキサスレンジャーになるには

まあそんな物好きはいないだろうが、一応テキサスレンジャーになるための資格についても説明しておくぞ。

テキサスレンジャーに就任するには8年以上の法執行官(つまり、警察官とかだな)としてのキャリアと 2 年以上のテキサス公安局における職歴等の資格要件がある。つまりテキサスの仲間の中からしか新しいレンジャーは生まれないんだ。平均年齢も44歳と、かなり高い。

まあ、日本人がテキサスレンジャーになるのは、ほぼ不可能だな。日本人だけではなくアメリカ人以外、いや、テキサス人以外がなることは不可能だろう。

そんなテキサスレンジャーは現代でもテキサスにおいて最高の誉れある職業として尊敬されている。

最後

これでテキサスレンジャーについての説明は終わりだが、楽しんでもらえたか?

こういった事を知って西部劇の映画なんかを見ると、また違った楽しみ方ができるかもな。テキサスレンジャーの役に若い俳優がいたら、突っ込んでやれ!

他にも銃等の武器や世界中の戦闘組織について更新しているから、是非、これからもチェックしてくれよな。WHITE ORDER のメンバーへの扉はいつだって開いてるんだからよ

それじゃあ同士よ、また会おうぜ