自動拳銃なのにサブマシンガンにもなるドイツのモーゼルC96を解説!

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今回は1895年にドイツで開発された自動小銃についての記事だ。

モーゼルC96って言うんだが、第二次世界大戦でも使われた拳銃で世界中に輸出され、様々な改造を施されたことでも有名なんだ。

その最たる例が自動小銃化されたM712だ。今回はそんなモーゼルC96の歴史や特徴を解説していくぞ!

概要

1896年から1937年までドイツの銃製造会社のモーゼル社で製作した自動拳銃だ。会社名を冠して名付けられた。

モーゼルC96のステータス

Mauser C96 
モーゼルC96
種類自動拳銃
ドイツ帝国
歴史
開発責任者モーゼル
開発年度1895年
生産社モーゼル
生産年度1896年〜1937年
生産された数約1,000,000丁以上
使用年度1896年〜1961年
派生型M1916プロイセン「レッド9」
M1896短縮形モーゼル
M1896将校用
M1898カービン
M1921 “ボール”モーゼル
M1930モーゼル
M1932 / M712シュネルホワイエ
PASAM機関拳銃
アストラModel 900
仕様
口径7.63mm 
9mm 
11.43mm 
8mm
弾薬7.63×25mmモーゼル
9×19mmパラベラム弾
.45 ACP
8×36mm行っ
給弾10発クリップ弾倉
10発ボックス弾倉
動作ダブルアクション
重量1,130g
全長312mm(基本形)
271mm(短縮形)
銃身の長さ140mm(基本形)
99mm(短縮形)
弾速425m / s
有効射程150〜200m

モーゼルC96の歴史

1894年フェデル(Federle)兄弟が開発を始め、1896年にモーゼル兄弟が最終的な設計を終えた拳銃である。

C96が作成された当時には、現在のほぼすべての銃が採用している箱型弾倉は単価が高く、リボルバーの回転弾倉は装弾数が少なかったため、C96は単価が安く、はるかに簡単な以下のような弾倉を採用している。

1896年〜1960年代まで米軍で使用されており未だ現役で様々な場所で使用されているM1911を除けば、第一次世界大戦と第二次世界大戦のすべてを経験した素晴らしい拳銃だ。

ただし、民間用の販売はコルトに比べて携帯性が落ちるという理由で振るわなかった。しかし、各国の軍部(特に中国)に安いC96は滅茶苦茶売れた。もちろん違法コピーもたくさんされたがな。

ほうきハンドル(broom handle)と呼ばれるC96のユニークな丸いハンドルは、そのグリップ感により、手が比較的小さい東洋人から好評を受けた。

7.63x25mmモーゼル弾は.357マグナム弾が出るまで最速弾速の弾丸で、接近戦において非常に強力な性能を誇ったぞ。

モーゼルC96専用のホルスターが凄い!!

この木のケースに収納できるのカッコいいよな!!

しかもケース実は凄いギミックがあるんだ!

この動画を見てもらえばすぐに分かるが、この拳銃と弾倉を入れられるホルスターはC96に装着するパッドの役割も果たせるんだ。

自動拳銃の初期概念である短くしたライフルを代表する銃器と言えるだろうな。当時はC96にバットを付けて撃つのが定石であり、バットなしで撃つのは切迫した状況が主だった。

そのためか専用のスコープも少数製作された。

ドイツ軍では、正式採用ではなくルガーP08ピストルの製作が遅れていた事が原因でC96の150,000丁納入を契約し、その後第一次世界大戦の終わりまでに約137,000丁供給された。

ドイツ軍に供給されたC96は、7.63mm弾ではなく9mm弾を使用して、この二つの混乱を防ぐためにハンドルに赤い数字で9が彫刻されているので、 “レッド9”というニックネームで呼ばれた。以後2次大戦初期と武器が不足していた対戦後期にはサブマシンガンの代わりに支援射撃用に状態の良いC96が使用された。

このようにC96はドイツ制式採用の拳銃ではなく、ルガーP08の代用品としてざっと導入されたものであるが、スペインや中国などの海外への輸出は好調だった。違法コピーも横行したためバリエーションも驚くほど多い。

ソ連もC96を輸入したが「M1921 ボール(ボルシェビキの略)モーゼル」という名前で4インチでバレルとグリップを短くしてボールモーゼル6という名前で6連発弾で持ちこん、大量生産して1921〜1930年中に使用した。

フランスのもM1920という名前で、警察が使用するためにかけてきたという。

北朝鮮軍も使用した。朝鮮戦争当時、回収された記録が存在し、ソ連や中国産のコピー品であると推定される。

中国は輸入もとてもたくさんしたしライセンス生産もしたが、ホルスターだけは玩具みたいなものしか作れなかったという。

モーゼルC96が小銃になった姿、その名もM712

この銃のオリジナルとの大きな違いは、フルオートの連射機能が搭載されているってところだ!

実はM712が開発される前にモーゼルC96をフルオート射撃可能にする改造が横行したんだが、当然フルオートを想定して作られていないので不具合が発生した。

それらを受けてモーゼルC96を設計しなおしたのがM712だ。

内部構造的には大幅には変化していない。

M712の画像。本当にサブマシンガンみたいな見た目だよな!

これは本当にすごい。こんなん撃ってるやつの顔が見てみたいわ(煽り要素なし)

M712は1932年から生産を開始し、1938年までに約10万丁が生産され、ほとんどが中国に輸出された。その他にも1935年にドイツ治安警察部隊をはじめとするドイツ軍も多く使用した。特に空軍は1940年だけで7,800丁を注文して空挺部隊に支給するなど、多く使用した。

モーゼルC96のモデルガン

後述するライフル用のモーゼルC96のモデルガンもあるんだ。凄いよな。

その他

総合して考えてみてもC96は、一般的な自動拳銃として作られたにも関わらず、機関拳銃への改造を経てサブマシンガン級まで発展した驚くべき拳銃である。おまけに使用期間も長く、数量も膨大であり、派生型も多いが、常に2等の取扱いを受けて気ままに使用された興味深い拳銃と言えるだろう。

最後に様々な改造品をいくつか紹介して終わろうと思う。

非常に稀なライフルとして使うの前提に作られたC96。

これは魔改造とは言えないな

「改造1」式。前ハンドルを付けた。

ブラジル産魔改造2 「改造式PASAMサブマシンガン」

ソ連で1934年に使用したC96。前方にフォアグリップを取り付けており、こちらもフルオートの魔改造済みと思われる。

C96の致命的な欠点

C96の最大の欠点は、複雑な内部構造により整備が難しいことだった。特に問題となる部分は時計レベルに複雑だと言われていた。英国陸軍がC96制式採用を断念した理由は、パフォーマンスは良いのに野戦での整備が甚だしく厄介だったかららしい。

ただしこれは誇張された表現で多くのC96が「整備が難しいのは確かだが時計レベルで複雑なものではない」との評価が残されているんだ。

簡単に言ってC96のメカニズムを知っている人であれば、ほとんど自力で整備が可能であると言う。野戦で整備が厄介だという理由で英国が採用を断念したことも、それは自分たちの好みが変わったのであって、銃の修理技術者も部品も不足していた中国でも非常によく売れたことから考えても少なくとも初期生産品以外は大した問題を抱えていなかったのではないかと考えられる。

今回はこの辺で終わろうと思う。

C96、見た目も面白いし、色んな改造品もあるし、調べれば調べるほど興味深い拳銃だと俺は思ったぞ。

今回も読んでくれてありがとうな。

他にもハンドガンについての記事も沢山あるし、様々な時代の様々な武器や防具、兵器についての記事を更新予定だ。良かったら是非他の記事も読んでいってくれ。

それじゃあ、またな。

コメント

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