中世の剣といえばロングソード!でもどんな剣なの?歴史や特徴を紹介!

中世、古代の装備や兵器の解説

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今回は中世ヨーロッパの剣、ロングソードについて紹介するぞ!

ロングソード(Longsword、Long sword)というのは、広い意味ではトゥーハンデッドソード、クレイモア、ツヴァイヘンダー、さらにはグレートソードなどを含めた「すべての大きな/刀身の長い剣」を包括的に示す言葉だ。日本刀だって含めることができる。

え、言葉通り過ぎてつまらないって? ちょまてよ!(キムタクのモノマネ風)

狭い意味では、「中世の西洋で使用されていた両手剣」を意味する。

この記事では、「後者の意味のロングソード」について説明する。

中世ヨーロッパのロングソードの概要、ロングソードとは?

狭い意味とは言ったが、それでもアバウトな分類であり、ロングソードという言葉には思ったより多くの意味が含まれている。

トゥーハンデッドソードのような設計の段階で両手での使用を前提とした純粋な両手剣だけではなく、バスタードソードのように両手の使用が基本であるが、ある程度片手使用にも対応可能なソードも、これらの狭い意味でのロングソードのカテゴリに含めることができるからな。

そもそも、初めは馬乗騎士が歩兵を刺し殺すために作られた刀身の長い片手剣の事を表していたらしいからな。

詳細は以下を見てくれ!

中世におけるロングソードの歴史

中世盛期(1000年~1300年ほど)においては、剣士ならば盾と片手剣を一緒に使用することが一般的な武装だったんだが、片手剣のデザインを大型化させた両手剣が存在したんだ。これを当時はグレートソード、ウォーソードとかいう名前で呼んでいた。今の日本ではグレートソードって言うと180㎝ぐらいの馬鹿でかい剣を指すことになる。

この頃のロングソードはただ叩き切る為にでかくしたって感じで、刃先も幅が広かったりした。けっこう武骨な剣だったみたいだ。

実際の効果はどうなのかって話だが、当時の鎧のほとんどを占めていたチェーンメールは一般的に斬ってもダメージを与えることができないと知られたが、実際の記録や絵画、遺物や現代の実験などを分析してみると、ウォーソードの斬撃はチェーンメールを引き裂く程の威力を持っていることが確認されている。

15世紀になって急速に普及したプレートアーマーは14世紀前半まで使用された盾を戦場から消し去るほどの防御力を誇り、両手で剣を使用できる余地が発生したために以前までは使用率が高くなかったウォーソードが使用される事が増えていった。ここから更にロングソードが発展して行くんだ。

また、製鉄技術も向上しており、流石にプレートメールを叩き切る事は不可能だったので、ウォーソードの形状は徐々にプレートメイルの関節部分等の隙間を突くか、またはチェーンメールを貫通させやすい鋭い刃先のデザインに変わっていった。

ロングソード剣術はまさにこの15世紀に確立されたんだ。両手の使用が基本であるが、片手使用にもある程度対応可能なバスタードソードタイプのロングソードもこの時期に登場する。

15世紀は、ロングソードが軍と民間護身用とで多様に使用されたロングソードの黄金期であった。

それとさっき軽く触れたが、時代の変遷に応じてロングソードも変化していったんだ。鎧の進化のためにロングソードも徐々に斬ることより刺すことに重点を置くようになっていったって訳だ。

そのためロングソードの中でも、重い初期のロングソードはチェーンメールを切り裂くことができたが、後代の軽いロングソードではチェーンメールを裂けないこともあった。ま、プレートアーマーを着てる奴を相手にできるわけだから、チェーンメイル野郎なんか刺し殺せばいい話なんだがな。

もちろん突き中心の使い方が定着された後も、ロングソードは突き性能だけではなく、斬り性能も基本的に備えおり、特有の汎用性を維持したが、それでも斬撃の重要性は薄れていった。

このようにロングソードは中世を経て活躍した後、以降ルネサンスに代表される中世末期と近世までその系譜が続いていたが、近世へ移り変わる時期には廃れていくことになる。

というのも、16世紀には戦争の方式自体がパイク(槍の一種)と火縄銃を中心とした戦場に変わり、重く大きいために戦場に不適合となったロングソードは徐々に副武装として装備できるレイピア等に席を譲ることになる。

民間での剣術では、ロングソード剣術の教育も続けられたが、ロングソードを実戦で使用するためのものではなく、<すべての剣術の基本>としてロングソードをまず教育して基礎を固めるためのものだった。

民間剣術でも徐々にソード&バックラー(剣と盾)、レイピアへ主流が移り、ロングソードは、17世紀になると、教育用としてすら使用されなくなる。(切ないなあ……)

こうしてロングソードの時代終わり!!悲しいぃぃぃ!!

でもファンタジー作品で生き続けてくれてるから良いんだよな!

ロングソードを他の国の言葉にすると?

ロングソードを他の国の言葉で言い換えてみるぞ。それぞれ検索するとカッコいい画像が出てくるかもな(発音は適当)

ドイツ語では、ランゲンシュチュワート(Langenschwert)、イタリア語ではスパダロンガ(Spada longa)、またはスパドーン(Spadone)、スペインではエスパドン(Espadón)やマンドール(mandoble)、ポルトガルでは、マンタンテ(Montante)。フランスではエフェドラバード(épéebâtarde)と呼ばれる。

とはいえ、バスタードソードやハンドアンドハーフソード(hand-and-a-half sword)という名称も一般的に使用される。

中世ヨーロッパのロングソードの特徴

外形的にはグリップを除く刀身の長さが85cmから1mほど、グリップの長さは20cmから30cm前後であるため、全体の長さは1.05mで1.28mの間くらいだ。

上手く扱うために重量は1.3〜1.7kg程度が適切であると評価されるが、近世時期のロングソードの場合はアームガード等が付いているので2kg程になることもある。ロングソードは思ったよりかなり軽い剣であり、大きさと長さに比べて驚くほど扱いやすい。

更には、バスタードソードのように片手使用にもある程度対応したものから、トゥーハンデッドソードタイプロングソードのように両手使用のみに対応している場合もあったが、いずれにせよ基本的には両手の使用を前提とした場合が多いのでしっかりと性能を発揮するには、両手で武器を扱う必要があったので盾を装備できないことがほとんどであり、したがって戦場ではある程度甲冑を正しく装着している時にのみ使われた。

露出の高い鎧で大剣を振るう女騎士なんか存在しないって訳だ。

皮鎧を着た相手なら簡単に倒すことができる十分な斬撃性能を備えながらも、それ以上に刺突性能が重視されており、特に甲冑を着た相手を簡単に付けることができる高い突き性能を備えた汎用性のデザインを特徴としたため、斬り攻撃にも突き攻撃にもいずれにしても活用することができる汎用性の高い刀剣だった。(同じことを何回も繰り返してすまない)

エストック(Estoc)という突きに特化されていて斬撃性能が全くない剣も登場はしたが、あまりにも細いために致命傷を与えるのが難しかった為、あまり使われなかった。

普通のロングソードは民間でも決闘裁判や護身などの目的のために広く使用されたぞ。

日本刀とロングソードの大きな違い

一方、ロングソードとの比較のために日本の場合を見てみると、こちらは時代ごとに変化はあったが、基本的に世界的にも最高峰の切れ味を誇るような斬撃特化の設計が江戸時代まで続いていたし、つまりは今でもそうだ。

これは昔から、きちんとした鎧を備えた武士たちでさえも足が全然守られていなかったり、下級武士は鎧や兜をきちんと揃えられなかったりと、こういった状況が武器にも影響を与えたと思われる。

また、戦国時代の初期の日本の鎧は、首や脇の下、肩や足などに多くの隙間が存在していたので刺すだけではなく、単純な斬りでも鎧の隙間を攻略することができる余地が西洋よりも多くあったんだ。

ちなみに、防具が軽装なのは技術や物資的な問題だけでなく、戦場の地形が影響しているものと考えられている。日本は平地が少なく、山を越えて移動する事が多いからな。

こうした状況から、現在まで伝わる日本刀というものが広く広まり発展した。

このように、ヨーロッパと日本では戦場環境自体が完全に違ったため、ロングソードのデザインが日本刀に比べて斬撃には不利であることを理由に批判してはならないし、日本刀がプレートアーマーを攻略するために不利であることを理由に批判することもできない。

なお、日本刀も長い戦闘の中では血で錆びて切れ味が落ちていくため、刺し殺すことも十分考慮されて設計されていたぞ。

ロングソード剣術

ロングソードにも剣術が存在するんだが、興味あるやつなんかいないだろうから省略する。

興味あるやつがいたらツイッターでもこの記事へのコメントでも構わないからメッセージをくれたら記事にするかもしれないな。

ロングソードの種類

ロングソードは時代と戦場環境に応じてその姿が大きく変化してきた。武器っていうのは必要に応じてその姿を大きく変えるものだからな。

異文化の刀剣と異なる点は鎧の発展と変化に応じて、その形状もだいぶ変わってきたという点である。チェーンメールの時代には、斬りと打撃力に特化した重いロングソードが流行したが、鎧がプレートアーマー化されていくにつれて、刃先が尖った鎧の隙間突きに特化したロングソードが登場し、鎧の着用率が低下し始めた16世紀には、今度は軽くて俊敏性が高い剣が好まれたのだ。

下の12a等の数字は、語ウォート・オークシャット(Ewart Oakeshott)博士が研究して確立された刀剣の分類による区分名称である。分類を問わず、すべての刃の長さは83cm程度から126cmまで千差万別だ。

12a

12a – 1250年代の遺物といして発見された最初のロングソード。斬撃と刺突両方に対応していた。

この時代にはロングソードというよりはウォーソード、グレートソードという名称で呼ばれた。打撃力にも優れていたし、刃の長さも95cm程度や119cm程度の長大な遺物も存在する。

13a

13a – 12aと同様の時代に登場したが、12aが刺し傷を勘案したものとは違って斬撃に特化したデザインで、刃の先端部分がかなり広い。

しかし、継続して発展する鎧は斬りだけでは対応できなくなってしまったので、1260〜1310年ほどで約50年間流行し、その以降は衰退の道を歩いた。12aタイプと明確な区別点の一つは、刃の厚さである。

15a

15a – 1350〜1420年代まで流行したロングソードだ。15世紀後半まで使用された。15aはプレートアーマーを相手にするために登場したデザインで、先端が尖ってほぼ突きに特化した形を持っている。

この頃のプレートアーマーは首、脇の下、スカートだけがチェーンメールで重要部位はすべてプレート化されたのでもう12aや13aでは処理することができなかったのだ。斬撃性能がないと思われることもあるが、実際にはある程度の斬撃性能はある。でも12aや13aに比べるとはるかに落ちる。

15aの中でも前期型と後期型に区分される。

1350〜1420年代まで流行したのは、刃の長さが比較的短く、通常90cmを超えない。

後期型は1450〜1500年代の間に流行しており、刃の長さは90cmを超えることが多く、15世紀のロングソード剣術書に記述されているロングソードのほとんどが15a後期型に属する。

16a

16a – 1330〜1380年代まで流行しており、15aの前段階である。ますます強化されていく鎧を勘案して突きに重点を置き始めたが、斬り性能は可能な限り、維持しようとしていた跡が伺えるロングソード。他のロングソードに比べると83〜90cm程度の刀身の長さが多くロングソードとしては比較的刃の長さが短い方だ。

17a

17 – 15aと同じ用途で似たような時期に流行した。15aと比較して異なる点は、刀身の断面が菱形の四角形断面の15aとは異なり、六角形断面というところであり、刃がより重く構造的に15aよりも丈夫になっている。

幅も少し広いが刃自体は15aより鈍角であるため、概ね刺す事に特化しており、丈夫で、鋭く敵に刺し傷を与えるためのデザインというのが大方の意見だ。

18a

18a – 1410〜1510年の間に流行したロングソード。

特徴は、片手で使用することを考慮して、88cm程度の短い刀身の長さが多く片手と両手兼用のグリップを搭載したものが多い。刀身は15aや17に比べて、より広くなり、斬りと突き両方ともできるように作られた。18シリーズは、特異なバリエーションが非常に多い。

18b

18bは、柄が28〜30cmと非常に長く、刀身の幅も比較的狭いスタイルのロングソード。15aタイプの鎧の隙間攻略用ロングソード(呼び方適当過ぎだなw)の伝統を引き継いだものである。

18c

18cはロングソードの中で最も刀身の幅が広い形が特徴である。主にイタリア全土で見つけることができる。

斬撃性能と刺突性能、両方を充実させた軍用ロングソードだ。ダイヤモンド型の断面構造で、刀身が短く重いのが特徴である。グリップはやや長い。

19

19 – 19タイプは1350〜1600年代まで使用されており、最も長い時間愛されたデザインだ。刀身の幅が比較的均一で、軽い部類のロングソード。

甲冑が流行した15世紀まで他のデザインに負けていたが、15世紀後半から流行に乗り始めた。刃が軽く軽装兵相手には使いやすいし、アームガードをつけても重量が負担にならないので、16世紀のロングソードはほとんど19タイプの刃を搭載したモデルだろう。

ただし、16世紀にはロングソードが実戦ではほとんど使用されなかった時期なので、実戦で活躍したのは結局別のデザインという事になるな……。

20a

20a – 15aと同じ用途で使われた突きのロングソード。溝が2つあるのが特徴。

22

22 – 22タイプのロングソードは刀身がめっちゃでかい。

そのでかい刀身に豪華な装飾が施されているのが特徴。基本的には22型は斬撃に特化している。

写真の遺物は神聖ローマ皇帝:ハインリッヒ五世(1086年8月11日 – 1125年5月23日)の剣である。

long swordとlongswordの違い

めっちゃどうでもいいけど、この二つの違いについて話すぞー。

long swordというスペルも間違いではなく古い書籍でも間隔ありで多く出てくる。しかし、現代ではlongswordと書くのが普通となっており、スペースを入れるだけでただの「長い剣」という語感になってしまうため、ロングソードと呼ばれる種類の剣を定めるにはlongsword!

ロングソードは奥が深い

うーむ。なんだかサッパリとした解説になってしまったがロングソードについて理解していただけただろうか。

ロングソードにも色々種類があるんだなー。あと、プレートアーマーを叩き切る事は出来なかったんだなー程度のことを覚えてもらえれば嬉しい。

今回はこのへんで終わろうと思う。最後まで読んでくれてありがとうな。

このブログでは様々な時代の様々な武器や防具、兵器について紹介しているから、ぜひ他の記事も読んでくれ!

それじゃあ、またな。

コメント

  1. […] 中世の剣といえばロングソード!でもどんな剣なの?歴史や特徴を紹介!中世の剣の代名詞としてロングソードって聞いたことあるよな?でもどんな剣なのかって分からないだろ?ただ […]

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